DNA鑑定で親子は決められないのか
離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」と推定する、民法772条に関する特例法案の今国会提出を見送るという。ニュースでは、DNA鑑定が問題となっていました。法案は、再婚した場合にDNA鑑定で親子関係が証明されれば、「再婚相手の子」として市区町村が出生届を受理できるという内容です。つまり、法案は、DNA鑑定書があれば、女性が再婚後に出産した子を「再婚相手の子」と認めるとなっています。
テレビでの反対議員の発言は、DNA鑑定で親子関係を決めるのは行き過ぎであるというものでした。はっきりさせるのにせっかくよい手段があり、これまで用いてきた方法を特殊なケースでなく、一般化するのがよくないのでしょうか。親子鑑定はDNA検査を使うようになり、血液型に加えて技術的に大変進歩しました。DNAで物事を決めてしまうのはおかしいという主張がよくわかりません。従来からの常識的な、法的な、慣習的なことと異なるというのが理由でしょうか。誰が親であるかはっきりさせる方法として、血液型とDNA検査がある以上、なぜそこまでしてという議論になるのでしょうか。法医学の分野では親子鑑定は定着している方法です。
問題なのはDNA鑑定する機関(検査所)が正しい基準で検査しているのか、誰が結果を保証するのかということです。世の中にはよくわからないところ(ウエブなど、海外に受託するのもあります)で検査が行われています。法の議論で重要なのは、DNA鑑定をきとんとする体制の整備だと思います。そうでないと、勝手にわからないうちに検査がなされ、いい加減な検査が横行することを懸念します。
是非今回の問題は医療に関わる問題でもありますので、DNA鑑定の体制整備の議論を加えることを望みます。
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